県立図書館から借りて来た山本兼一著、「花鳥の夢」
おもしろくて、読んでしまった。
それにしても、やはり小説家の博識は素晴らしい。
専門家のように知識をむさぼり
脚色しながら創作するのだろうな。
すごいエネルギーだ。
上杉所蔵の洛中洛外図屏風がどのように描かれ、なぜ上杉に渡ったのか
心情的にわかって、納得。
利休、信長、秀吉、長谷川等伯と、狩野一門の関係もなるほどのひとこと。
普通の解説では全くスルーのことも、小説に描かれ
人の感情の中で描かれていると、納得。
いいものを読んだ。
長谷川等伯作、松林図屏風、空間、間がほとんど
かもめおばさん作 睡中落害図横長絵、うーん🧐間だな、間!ま!
間が何とも言えない。
これでもかと、しつこく高圧的な狩野派と違い、その隙間が見るものに余裕を与え、
個がそれぞれ自由にイメージし楽しむことができる。
物足りなさと緊張感が混在し、心地よい。
日本の余裕美だ、とつくづく思う。
わたしは前から間が好きだ。